2012年11月 の記事一覧

長月の戸惑い 31 R18


はじめるまえに……

 今回、R18とさせていただいてます
 性描写が含まれますので
 年齢に満たない方や
 そう言う描写に嫌悪感、苦手意識のある方は
 ご遠慮いただくことをお勧めします

 大丈夫な方はこのままご覧いただいて……

 続きをどうぞっ (≧▽≦)ゞ




 門脇が放つ吐息が空気を震わせるように感じる。顎(おとがい)から首筋にかけて唇を滑らせ、鎖骨付近でその肌を啄ばむように吸う。その場所がほんのり朱く色づいて痕が残る。

「あ、……聡志さん……」

 シャツのボタンに掛けられた指を制止するように門脇の手が重なる。

「んっ……」
「ダメ、か?」

 何か言いたそうなのを先回りして尋ねた本郷の声が上ずっていた。自分を求めてそうなっていることを感じて、門脇は困ったような顔で本郷を見つめる。

「そう……じゃないけど」

 言い澱み、時間を気にするように時計の方を見る。

「気にするな……」
「だって、んっ……」

 会議が始まってから1時間が経とうとしていた。早海が会議からいつ戻ってくるのか気が気ではなくて。
 それなのに、再び塞がれた唇を割って舌が入り込んでくる。絡め取られて、吸い上げられて……、意識は強引にそちらに奪われる。

「ぁっ、……ん……」

 シャツの裾がたくし上げられて、そこから侵入した手が胸の小さな突起に触れる。それだけで、身体が電流が流れたように跳ねて、大きく見開いた目が縋るように本郷を捉えた。

「気持ちいい?」

 門脇のそんな反応を嬉しそうに見て、低く囁く。
 戸惑いながらも、小さく頷きを返した姿を確認して、本郷はその身体に顔を埋めると、臍の周りや鳩尾に唇を寄せ丹念にキスを施し、胸の尖りをさらに強く指で嬲ってやる。
 ソファーの背に完全に上半身を預け、くすぐったい感触に門脇は身を捩らせて息を荒くしていて。そんな色気のある門脇を見ると、本郷も自分を止めることができないほどに高ぶってしまう。
 さすがにこんな所で、しかもこの後もまだ実務があるにもかかわらず、門脇に負担を強いるのは自分の意思に反することではある。けれど、このまま中途半端に門脇を放っておいて、あらゆる場所で彼の艶っぽい姿を他人に見られるのも自分が耐えられそうにない。
 
「んっ……、やっ」

 スラックスのジッパーを下げると、硬く張りつめた門脇の欲望を下着の圧迫から解放して、口腔内に含む。

「あっ……だ、めっ……、聡志……さ、ぁっ……」

 自身の脚の狭間に感じる本郷の吐息と、それらに勝る程の羞恥、それから口腔内の熱さ。堪らず両手で本郷の頭を抱えて、でもそれが押し付けるようになってより刺激を感じてしまう。
 舌と唇で扱かれるように愛撫を受けたソコは、門脇の気持ちとは裏腹にますます大きく孕んで……。

「や、だっ……ぁっ、いっ……」

 しばらくするとビクビクと全身を震わせて、それから大きく息を吸い込むのを感じる。

「いくっ……イっちゃう」

 ピンと体が張り詰めるように強張ると、本郷の口腔内に白濁とした精を吐露した。
 最後の一滴まで漏らさず、飲み込んで綺麗にその部分を舐めとってやる。
 その姿をぼうっとする視界の中で見つめて、力なくソファーに身体を沈めると長い吐息をついた。


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長月の戸惑い 32


はじめるまえに……

 何か書きたいところですが、
 時間がないっ!!

 今回はRの小休止です
 まだRがこの後続く……予定です

 そう、あれだけで終わるはずがないのです

 では、続きをどうぞ (*´ー`)ノ




 赤い目をした門脇に睨みつけられながら、本郷はその服を整えてやる。

「そんなにイヤだったのか?」

 その視線に耐えきれず困ったように尋ねた本郷を、沈黙したまま門脇は見ている。

「雪……?」

 心配になって、その顔を覗き込んで、門脇の手に手を重ね合わせる。

「あっ……」

 ぴくんと反応して、その手を引こうとするのを掴み取り逃がさない。

「もしかして……」

 門脇の様子を見て本郷はその理由に思い当たる。

「もっと欲しかったのか?」

 その言葉に真っ赤に染まっていく門脇を引き寄せると、その身体を強く抱き締めた。
 門脇の身体の奥についた火の存在に気づいていた。それは本郷にも引火していたし、その思いを遂げたい気持ちも充分にあった。
 でも、お互いのことを考えて諦めるしかなかったのは、門脇にだってわかっていることで。それでも、求める気持ちを押さえられなくて、誰かのせいにするほかなくて?
 同じように求め合っている事がわかって嬉しさを隠せなくなる。
 
「帰ったら、もっと愛してあげるから……」

 慰めるように耳元にキスをして身体を離そうとした所へ、門脇がソファーから腰を浮かせて追いすがってくる。

「……僕だけ、っていうのは……」

 腰のあたりに門脇の手を感じて、本郷はその行動に驚く。
 それでもやんわりとその手を制止して絡め取ると、その手を恭しく自分の唇に引き寄せその甲にキスをする。

「その気持ちだけで、俺は充分だから」
「だけどっ……、……やっぱり……僕じゃ……」

 自分を否定するような言葉を言い出しそうで、その唇に本郷は人差し指を押し当てる。
 自分に自信がなくて怯えたように揺れる門脇の瞳を見つめ返し、

「俺はそれだけじゃ収まらなくなる。きっと、もっと雪を欲しくなるから……」

 何度もキスを交わして赤く充血し、腫れぼったい唇に指を這わせる。

「そうでなくても、今だってかなりギリギリで我慢してるんだから。これ以上誘惑しないで欲しいな」

 そっとお願いをするように門脇に伝えると、正面に立つ彼を抱きしめて、目を閉じて天を仰がせてその額にそっと唇を寄せ触れるだけのキスをする。
 
「イイ子だね、雪は……」

 服越しに伝わる本郷の鼓動がドクンッドクンッと脈打っているのが聞こえる。それは時間とともに門脇自身をも落ち着かせて、耳を澄ましてただ聴き入っていた。


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長月の戸惑い 33


はじめるまえに……

 読み返してると
 意外なことに気付くものです
 例えば……
 誤字とか、言い間違えとか
 他にもいろいろあって、
 頭で考えてたことを
 文章にしていないのに
 それ前提で話が進んでたり

 今回、R指定を入れるつもりだったのですが
 思わぬ甘々展開になってますので

 R指定はまた次回w

 そんな感じで言い訳をして、

 皆様続きをどうぞっ (≧▽≦)ゞ




 もう何度この部屋に訪れて、本郷と体を重ねたのだろう。
 なのに、こんな時が……本郷に求められるような日が来るなんて、つい今朝までは思ってもいなくて。それよりも飽きられて別れを切り出されることの方が、むしろ早く来るだろうとさえ思っていたのに……。
 ベッドから見える見慣れた夜の街の景色をぼんやりと眺めながら、門脇は本郷が自分の所へ戻ってくるのを待っていた。

 あの後、秘書室に戻って会議から戻ってきた早海を出迎える本郷は、いつもと変わらない態度に見えて。つい先ほどまで自分に囁いていた甘い言葉が、まるで夢だったかのように感じてしまう瞬間もあって……。
 だから、早海と本郷が一緒に居る姿を見るのは、ほんの少し苦い気持ちがあったけれど、仕事なんだからと自分に言い聞かせて、小さな嫉妬心を誤魔化した。
 こんな日に限って時間が経つのはやけに遅く感じられて。逸る気持ちは本郷も同じだったのか、事ある毎にパーテーションの裏へと連れ込まれては、誰にも見られないようキスを繰り返した。

 定時が来るよりも前に仕事を終わらせた早海は、何故か大急ぎで社長室を飛び出して行ってしまったので、思った以上に早くに帰宅することができた。
 部屋の扉が閉まった瞬間を待ちきれなくて、入ってすぐの玄関先で靴を脱ぐのも忘れて抱き合う。どちらからともなく身体を離して、門脇は本郷を見上げると恥ずかしそうに伏し目がちにシャワーを浴びてくると伝え。本郷もそれに軽く頷きを返して、二人、ゆっくりと部屋に入った。

 そんなことがあったのが今から約20分ほど前のことで……。
 今は入れ違いに浴室に入った本郷を待っているのだけれど。

 部屋の空気がやけに冷たく感じられて、門脇はすっかり冷たくなった自身の身体を抱きしめる。すっかり季節は秋を通り過ごして冬の気配がして。窓越しに空を見上げると澄み切った夜空に冴えわたるような満月が浮んで見えた。

「雪、何を見てる?」

 不思議そうな本郷の声がした後、背後に感じた気配が近づいてきて門脇の背中を覆うように身体を添わして、抱きしめられる。
 彼の身体からは熱が伝わってきて、その温もりを求めて肌が密着すると優しく両腕に包み込まれて。心がじわじわと満たされていくのを感じる。

「身体、冷えてるじゃないか」

 心配するようにそう言って、冷たくなった門脇の身体を引き寄せる。完全に本郷の腕の中に門脇の身体は包み込まれて……。さらにシーツで二人の身体を覆うと、熱はその中で滞留する。

「……あったかい……」

 本郷の腕に自身の手を掛けて幸せそうに微笑んだ。
 狂おしいほどの愛しい気持ちが本郷を突き上げるように襲い、腕の中の恋人の強く掻き抱くと洗いたての髪にキスをする。

「聡志……さん」

 苦しそうな声をあげるのに気づいて力を抜くと、もぞもぞと動きにくそうに門脇が本郷の正面に向き合うように座りなおし、本郷を見上げた。

「その瞳……」

「ん……?」

 本郷が呟くように言った言葉をほんの少し遅れて訊き返す。

「思えば、初めて会った時から、その瞳に捉えられていた気がする」
「最初……?」

 自分が思う最初と、本郷の記憶が同じなのかわからなくて。

「就職説明会?」

 恐る恐る尋ねてみる。
 その言葉には本郷も驚いたようで、

「覚えていたのか?」
「それは……」

 門脇が初めて本郷聡志という男に出会った日で、あの時を境に初めて自分から目標を見つけた特別で大切な記憶……。
 思い出しただけで恥ずかしくなって、本郷の肩に顔を埋める。

「あの時、その瞳が俺を映した瞬間を長い事忘れられなかった」

 本郷はそっと門脇の身体をベッドに横たえる。
 そして、門脇の顔をじっと見つめると額にかかる髪をかきあげて、

「あれが恋に落ちた瞬間なんて、全く気付きもしなかった……」

 苦笑する本郷を、両手を伸ばして抱きしめる。

「遅くなって、悪かった……」


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長月の戸惑い 34 R18


はじめるまえに……

 お伝えしていた通り
 今回はR18を貼らしていただいてます
 年齢が満たない方と、
 苦手・嫌悪感のある方はバックしてくださることをお勧めいたします m(__)m

 大丈夫な方はこのまま続きをお楽しみくださいね (^-^ゞ

 ちなみに、次もが続きます……




 肩から腋窩、そして腰に掛けて……。全身をなぞる指の、その一つ一つが門脇の輪郭を本郷に知らしめていく。
 門脇の白くて滑らかな肌は、本郷の指が滑った後から粟立って。吐息を震わせながら、本郷の背中に腕を回して、与えられるじれったいような感覚に耐える。

「んっ……」

 本郷の手が、門脇の下腹で留まる。
 甘ったるい声が漏れてしまって、門脇はぎゅっと目を閉じた。
 薄い体毛のその向こうへ、本郷の指が這わされて。
 期待するのと同時にわずかな不安を感じる。それは今までに感じていたものとはまた別物で……。

「雪、俺を見て……」

 囁かれる掠れた声がすごくセクシーで、門脇はうっすらと目を開け本郷を見る。

「あ……」

 目と目が合う。それだけなのに胸がトクンッと不整脈を起こしたように弾んで。
 奇妙な感覚は、門脇の心をますます揺さぶるように支配する。

「……っ聡志さん……」

 怖くなって、助けを求めるように縋りつく。このまま優しくされるとどうなってしまうのかわからなくて、いっそ激しく奪われるように抱かれた方が楽な気がして。

「早……くっ」

 気持ちだけが焦って、本郷に頼んでしまう。
 それでも、本郷はペースを乱すことはなく。ただ、宥めるように門脇の身体にキスを落として。それから、やんわりと門脇の分身を手中に包み、軽く握って刺激を加える。それは圧を掛けられて反発するように硬さを増して形を変え始め、その容積を増やして手の中では納まらなくなってくる。

「どうして、早く欲しいの?」

 切なそうに戸惑って揺れる瞳から視線を逸らさず、本郷が尋ねる。
 そんなことを聞かれても門脇には自分の複雑な気持ちを形容することができなくて。

「だって……欲しいからっ」

 子供のようにねだられて、本郷は困ったように笑った。

「早く、……お願いっ」

 そんな風に言う門脇の声が、まるで悲鳴のようで。

「まったく……そんなに言われたら……」

 本郷はそう言うと、門脇の身体を裏返すと腰を突き上げさせるように持ち上げる。
 瞬間、身体を硬くした門脇の双丘を割って顔を埋め、まだ解されていない窄まりに舌を這わせる。

「ぁっ……んっ……」

 こじ開けるように中にまで入り込んでくる熱くて弾力のあるものを感じて、恥ずかしくてたまらないのに、足りなくてもっと欲しくなる。
 自分から足を開いて、腰を高く突き出すと、指が入口に触れて、ぐるりと淵を回ると突き立てられる。
 細くて硬いものを体内に感じて、でもまだそれは浅くて、満足できない。

「あ……、もっと……」

 深い場所に欲しくて、腰を揺らしてしまう。
 指が往復するたび、深さを変えられて、ゆっくりと引き抜かれると、ゾクゾクするような快感がその場所から這い上がって……。

「んっ……聡志さんっ、もっと……」
「雪……」

 懇願されて、本郷は指を増やす。その場所は唾液で濡らされて受け入れるけれど、まだ狭くて。
 もっとと欲しがる門脇の願いを叶えるには、まだ時期が早過ぎる。

「まだ、ダメだ……」
「やっ……も、欲しいっ……」

 苦痛を感じさせるのは確実なのに、願われると堪らなくて。

「知らないぞ……」

 それでなくても、自分をコントロールするのが難しくて。
 なのに、こんなに性急に求められると、更にどうなってしまうかわからない。
 だからもっと時間を掛けて門脇の負担を軽くする予定だったが……。

 門脇の後口に己の欲望を押し当てる。
 出来る限りゆっくりとその体内に穿っていく。
 入口は引き攣れて、限界まで大きく拡がる。内部は予想通り狭くて、本郷を締め付けてくる。

「雪……」

 声も出せないほどの圧迫に耐える門脇が愛おしくてたまらなくて。
 腰を両腕で抱きすくめると、その背中に自分の上半身を押し付け覆い被さり、首筋に噛みつく。

「ひゃっ……あっ……」

 新しい刺激に、その背を反らした門脇の意識をそちらへ奪うと、腰を深くに突き上げ己の欲望を身体の奥深くまで貫く。

「ああっ……」

 深々と体内に侵入されて、門脇が嬌声を上げるのをなんとか理性を繋ぎ止めた状態で聞いた。



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長月の戸惑い 35 R18

はじめるまえに……

 昨日に引き続き
 今回もRです
 なので、年齢の満たない方や
 苦手だったり嫌悪感を感じる方は
 ご遠慮いただくようお願いします

 もうすぐこのお話も終わり……ですね
 それまでお付き合いくださると嬉しいです

 それでは、
 続きを読める方のみどうぞっ (≧▽≦)ゞ




 自身の身体の内側に本郷を感じて、門脇は痛みや苦痛よりも充足感に満たされていた。
 深くまで貫かれたまま、本郷はあまり動かない。わずかに奥を突くような小さな律動。まるでまだ慣らされていない内部を押し拡げるような、そんな動きに門脇は小刻みに身体を揺らされる。

「ん……、っな……んだか……、……ぁっ……」

 枕にしがみついて顔を埋め、声を堪えていた門脇が身体の異変を感じて身じろいだ。
熱くて蕩けそうな感覚が、奥底から湧き上がってくる。それは、本郷が突き上げて与えている刺激のその先の方から感じて……。

「やっ……、だめ……それ……、んぁっ、あっ……」
「よくなって……きた?」
「ん……、……あ……、や、だ……」

 門脇の口から零れる声は甘くて、耐えるように身体を時折震わすのも自分が与えている刺激を感じている証拠で。その反応のすべてが、本郷の興奮に火をつける。
 門脇の前に手を遣ると、そこは先端から滴を垂らしてシーツに染みを作っていた。
 手に覆われて、擦り上げられると門脇が啼く。その度、ナカは本郷をきゅんっと締め上げて、まるで本郷を愛おしいと思う彼の想いを反映するかのように纏わり吸い付く。

「や……ぁっ、だ、めっ……もぉ、むっ……」

 門脇の手がぎゅっと枕の端を強く掴む。
 限界が近いのを見て、本郷が一層深くまでその身体を沈めるように貫くと門脇の身体がビクビクと痙攣し、

「ぃや、……ぁ、ん、……イ……いくぅっ……」

 絞るような声のあと、門脇が腰を前後に振る。

「一緒に……イこう、雪」

 本郷も合わせるように腰を激しく振り動かし、手の中の門脇の欲望を扱きあげる。

「ひっ……、やぁっ、あぁっ……ぁ、ぁ」

 一瞬手の中で硬くなって、それからドクドクっと精を吐きだし、シーツに飛び散り吸い込まれていく。
 同時に身体の中で本郷も達して、その熱い飛沫が門脇の奥の深い所まで濡らした。
 自分の欲望を深々と咥えこみ受け止めた門脇の身体を抱きしめる。
 まだ収縮を繰り返して、本郷を離さずもっとと求められているようで。

「雪、……雪、……」

 背中に首や髪の生え際に、唇を這わせ、吸い上げる。 
 腰を前後に動かすとグチュッと濡れたいやらしい音がして、また本郷の熱い滾りが硬さを保ち始める。それを歓迎するように、門脇のナカは縮まったり弛んだりして本郷を刺激し続けた。

「やらしい音、聞こえる?」
「んっ……」
「雪のココ……」

 二人を繋ぐ場所を門脇の身体の前面から探り指で触れる。
 接合部は外からの刺激に、ぎゅっと窄まり締めつけて、

「熱くて、すごく締めつけて……俺を離さない」
「だっ……て、あっ……んっ」

 掠れた門脇の声が色っぽくて、もっと聞きたくて。
 ズルリと総身をゆっくり引き抜き、また打ち込む。その度に「あっ、あっ」と漏れる声が、本郷の耳を犯す。

「もっと……欲しいんだ、雪……」
「う、んっ……、僕もっ……、もっと……」

 本郷に揺らされて、身体を際限なく求め合い、甘く蕩けそうな腰を打ち付け、心まで融合するような感覚に陥る。

「好き……、好き、聡志さんっ」
「雪、……雪……」

 熱に浮かされたように繰り返す門脇を抱き締め、本郷もそれに応じるように名を呼ぶ。
 何度も抜き差しを繰り返す接合部からは、本郷が中に出した精液が掻き出され流れて、内股を伝う。
 門脇の良い所は調べ尽くされていて、入念にそこばかりを攻められ何度も達した門脇の中に本郷は2度目の飛沫を打ち込んで放った。

「雪……、愛してる……」

 汗で濡れた門脇の背中に上半身を預けるようにその身を沈め、本郷が囁く。
 何もかもがかすんだ世界で、自らもベッドに身体を沈めこませながら、門脇はその言葉を夢のように聞いていた。

──愛して……る……

 伝えたいのにその胸の裡で放った言葉は、本郷には届くはずもなくて。
 声を出す事も出来ない程の疲労感に意識は混濁し、門脇は意識を完全に手放した。



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