はじめるまえに……
あけましておめでとうございます
今年最初の更新記事ですw
朝のヒトコマ……
正木に厳しい久市さん
だけどホントは大好きなんですよっw
素直じゃないだけデス
今年も昨年同様、
いえいえ、それ以上に
可愛がっていただけると嬉しいです
今年もよろしくお願いいたします!!
では、続きをどうぞっ (≧▽≦)ゞ
ほんの僅かな時間、目を閉じていたくらいにしか思っていなかったのに、次に目を開けた時には明るい朝の光がカーテンの隙間から差し込んで、電子音が時計から聞こえた。
手を伸ばし、アラームを止める。何時に眠れたのかわからないけれど、恐らく2時間程度だろう。最後に時計を見た記憶から推察する。
自分の隣でアラーム音にも屈することなく眠り続ける正木を見て、ベッドから降りると浴室へと向かう。
体内に残る彼の残滓を洗い流し、さっぱりとした所で朝食の準備に取り掛かる。
まずはコーヒーメーカーをセットして、それから卵を熱したフライパンへ割り落とす。
買い置きしている食パンをオーブンに入れて、テーブルには冷蔵庫からバターを出しておく。自分にとってはいつもの朝食準備。だけど、何か違うのはそれが二人分あるということだけ。
フライパンの上でいい感じに半熟になった目玉焼きを確認して火を止める。皿を取り出し、そこにオーブンから出したパンと目玉焼きを乗せて、カップにコーヒーを注ぐとリビングに運んだ。
「正木……?」
寝室の扉を開け、声を掛けるけれど起きる気配はない。
仕方なく近づいて、頭まですっぽりと被った布団を勢いよく捲る。
「うっ……わ……」
正木にしてみれば突然の出来事。
布団を剥がされて冷たい空気に晒されて、素っ頓狂な声を上げて目を白黒させている。
「……おはよう、正木。……朝ごはん出来てるから。……それと、何か着ろ」
目の前にいる素っ裸の男。目のやり場がなくて困る。
「ひ、久市さん!?」
正木の非難の目を浴びながら、くるっと身体を翻してリビングに戻る。
がさがさと大慌てで追いかけてくるのを感じて、振り向こうとするとそのまま背後から抱きしめられる。
「もっと、優しく起こしてくれないですか?」
「優しく?」
腰に回された腕が下腹で交差して、背中にピッタリと張り付いている正木を感じる。
「……例えば?」
正木が望む優しく起こす方法。大体予想はつくけれど、尋ねてみる。
「王子様のキスで目覚めるとか、あるでしょう?」
「それは……」
白雪姫だろ……。言葉は背後の正木の唇に吸い取られる。正木を振り返るようにして身体を捩じり、自分からキスをもっとと強請って見せるともう一度重ねられる。
「もっとも、姫は久市さんですけど……」
「だ、れが……姫だっ」
満足そうな正木に毒吐いて、ゆっくり離れる。
大体、正木をキスで起こすとか恥ずかしすぎるし、その後どうなるか予想がつく。
「真っ赤になって、そういう所が素直で、可愛いんです」
「も、……ばか。言ってないで早くごはんにしよう」
俯いて、朝食の準備が整ったテーブルの前に座る。
さっきまで焼きたてだったパンは少し冷たくなっていて、逆にバターは柔らかくていつもよりも塗りやすくなっていた。
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