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それは恋ですか? 10


はじめるまえに……

 うーん、書くことが……今日もない。

 ってなわけで、ご連絡。
 しばらく「はじめるまえに」はお休みにします
 明日からは本編から始まりますw

 ではでは、続きをどうぞっ (≧▽≦)ゞ




 祐樹が食事を終えるのを待ってから一緒に寮を出る。
 不本意ながら、宇佐木もオレ達と行動を共にしていた。
 同い年のクセに170cmは超えようかという身長。決して背が高いだけではない、服を着ていてさえ分かる均整の取れた恵まれた体格は、どうしたって視界の隅に映ってしまう。非常に目障りなのに付いて来るなとも言えない。
 祐樹と2人でいてさえ目立つのに、宇佐木まで加わると周りの目はどうしたって集中して、いつも以上に視線を感じた。
 しかし、どうしてだろう……? 今朝の視線には、それだけが原因とは思えない、別の何かを感じる。
 しかも、さっきから祐樹の様子が妙に変で、気になる。

「ゆう……」

「ありすちゃん」

 オレの言葉を遮るように、祐樹が意を決したようにオレを呼んだ。
 思っても見ないほど強い祐樹の声に戸惑う。

「な、に?」

「昨日のアレ、本気?」
 
 真っ直ぐに見つめられて、その真剣な眼差しで、祐樹が言っている『アレ』っていうのが何なのかを悟る。
 東条さんにオレから名乗り出た『オトリのこと』だ。
 突然、どうしたんだろう……。それに、あの件に関しては祐樹は反対してたはずだ。

「本気、だよ」

 昨夜、なかなか眠れなくて、考えに考えた結論。
 オレをモノみたいに扱い、あろうことか性欲の対象として人身売買めいたことをしようとした奴らを、黙って見過ごすなんてできない。

「なら、……僕も。手伝う……から」

「だって、……祐樹は」

「こわいけど、でも。……そうしたいんだ」

 祐樹の声はそれだけでも少し震えていて、それでも勇気を振り絞ってオレを支えたいと思っているのが伝わってくる。

「ありがとう、祐樹」

「何ができるかわからないけど……、無茶はしないでよ?」

「うん、わかってる」

 そう言って安心させるように笑ってみせると、祐樹はまた顔を真っ赤に染める。

「その笑顔……すぎて、卑怯だよ」

 よく聞こえなかったけれど、どうやら祐樹の気持ちはすっきりと晴れたように見えた。

 学校に到着して、教室に入るまで宇佐木はオレの傍に居た。
 別に3人で何かの会話をするわけでもなく、ただ一緒に居るだけ。

「あいつ、1組なんだ」

 言葉を交わすこともなく別れると、オレは自然と宇佐木の後姿を目で追いかけていた。
 オレは2組で、あいつは1組の教室に入っていく。

「宇佐木? うん、頭もいいからねぇ」

 祐樹は事も無げにそう言うと、自分の席に座って荷物を机に置いた。
 1学年にクラスは3つあって、1組から順に成績優秀な生徒が集められている。さながら、2組は良くも悪くもないごく普通の学力レベルってところだ。

「へぇ……」

 昨日の倉庫内でのことを思い出す。上級生を相手に一歩も引けを取らない立ち回り。憎らしいほどに余裕めいたヤツの表情からして、きっと相当腕も立つのだろう。

「で、ありすちゃん。ずっと聞きたかったんだけど」

「ん?」

「昨日、宇佐木と、何かあった?」

 単刀直入な祐樹の言葉に、オレはまざまざと思い出す。
 力ずくでベッドに捩じ伏せられたこと、その後の……。
 昨夜の出来事が蘇ると、ぱぁーっと顔が急激に熱くなってくる。

 自分の唇に初めて触れた、他人の唇の感触。

 知らず知らず、自分の口元を押さえた。

「そっか……」

 オレの反応を見ただけで、意味深にため息交じりに呟いた。

「祐樹?」

「だよね、そうじゃなきゃおかしいもんね……」

 そう自分を納得させるように、祐樹は頷いている。

「ありすちゃんと宇佐木。もう、噂になってるみたい」

 その言葉に眩暈を感じた。
 頭から水を浴びせられたように、身体が冷たくなっていく。
 ウワサ……? よりによって、宇佐木と?
 登校中も現時点でも、周囲から絶え間なく感じている、いつもとは異なる視線の正体は、それだったのか……。

「当然と言えば当然だよねぇ……」

 そんな祐樹の妙にさばさばした声が遠くの方で聞こえた。

 

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